「衝動」は理性を超えて、自らを突き動かす。
最近、どんなに忙しくても
雨が降っていない限り
夜に散歩かジョギングをする習慣ができている。
今日は、気分を変えたくて
いつもより早い時間に
いつもの服装に着替えて玄関を出た。
空は地平線に夕暮れが少し残り、
夜へと姿を変えるわずかな時間帯だった。
とても深い青色に映える
優しい輝きの三日月が
とても綺麗で素敵だと思った。
散歩コースは
”直線の道”1.5㎞を往復する
3㎞ほどの道のりだ。
しばらく行き道を歩いたが
さっき見た三日月の景色を
もう一度見たくて後ろを振り返った。
さっき見た光景よりもさらに
まっすぐな道路に街や電信柱の間から
綺麗な三日月と深く青い空が見えて、
僕の心に感動が再び走った。
もっとこの景色を眺めていたい。
堪能したい。
そう思った次の瞬間
頭の中では、
このまま夜に変わるまでこの場でいるか、
ここで引き返せば散歩しながら
この景色を堪能できる。
二つの案がよぎったし、
これまでの僕なら
”散歩を投げ出して中途半端に”
引き返して景色を眺めて満足していただろう。
でも僕が出した結論は、
「月に背を向け真逆方向に全力で走った。」
走っている間、
この選択を正解にしたいと思った。
全力で走れば夜に変わる前に帰りの1.5㎞は
景色をゆっくり堪能しながら最高の時間になるし、
散歩かジョギングの日課 3㎞を完遂できる。
”あの景色を満足のいく状態で堪能したい。”
この「衝動」のエネルギーは
僕の足の回転を速めたし
息切れもなぜか
ワクワクする気持ちで
気にならなかった。
これが恩師の言っていた
「本当のモチベーションの力」を、
納得いく形で体感した気がした。
…
散歩史上初めて息切れになりそうな全力で走って
いつもの行き止まりの目標地点から振り返った時
僕の求めていた景色の”形”は
そこには広がっていなかった…
少し脳裏によぎっていた間に合わない事態が
努力をしたとしても現実は簡単に突き付けてくる。
とても残念に思えるし、
やっぱりあの時立ち止まっていたら良かったと
後悔をするべきなのだろうか?
今の僕はそうは思わなかった。
求めていた結果は叶わなかったけど、
今回の小さな挑戦と
いつもからの小さな変化から僕は、
意識的な「理性」からなる行動パターンを
取りがちな”大人な僕”から
無意識の「衝動」からなる
”少年の心のように赴くまま”
夢中になって目標や結果を追い求める
失敗や損失を恐れない
挑戦する楽しさを探求できた時間を
作ることに成功した貴重な体験となった。
さらに僕は、帰り道をゆっくり散歩する中で
最近人生の長期目標に掲げていたテーマを
さっきの体験から新しい派生をして
アップグレードすることが脳内会議の中で決まった。
散歩という日々の習慣の行動の中で、
”人生”という大きなテーマの
根幹を揺るがすような
壮大な気づきや経験となる。
そんなワクワクする素晴らしい”散歩”が出来た。
月を見て真逆方向に全力で走った。
この行動が新しい自分を生み出すきっかけとなった…
そんな話。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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